食べることのできる衣服
これは、現在行っている卒業論文・制作と、今年の文化祭で展示するクリエイションのテーマです。
その名の通り、着ることができてなおかつ食べることもできる服を制作します。
人間の身体はすべて、食べ物からできている
皮膚も、内臓も、髪も爪も。
食べ物を食べて栄養を摂るから、身体は機能する
食べる、という生理的行動がなければ、人間は生きてはいかれない
食べることは 生きることである
…という絶対的行為、とは反対に
服を着ることは
ファッションを楽しむことは
生きることではない、
と思ったのです。
いや、私にとっては
ファッションは最早なくてはならないもので
毎日私の頭を悩ませ、感情を左右するほど身体に染み付いて離れない、だいすきなもの
だけど、どうでしょう
現在のファッションの傾向といえば
大量生産
流行の為にどこも似たようなデザイン
安くてすぐ手に入る
ますます、服は【消耗品】として扱われているのです。
試しに〈服 捨てる〉で検索してみてください。多くの人が、自分が買った服を邪魔扱いし、捨てようとしていることがわかります。
ファッションの価値は何でしょうか
服は、着たら捨てられるだけの運命なのです
タンスが時々しなるような音を出すのは、あなたのタンスの奥にしまわれたままの服が
泣いているから
お洋服たちは思うんです
「 このまま捨てられるくらいなら
このまま、燃やされて忘れられるくらいなら
だったらいっそ
わたしをたべて。
あなたの一部にして。」
衣服に付加価値をつけてあげたい
これが今回のテーマの始まりです。
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